三菱重工業は、タイの独立系発電事業者(IPP)であるカノム・エレクトリシティ・ジェネレーティング・カンパニー(Khanom Electricity Generating Company Limited:KEGCO)から、出力97万7,000kW(48万 8,500kW×2系列)のカノム・ガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電所建設プロジェクトをフルターンキー契約で受注し、併せて、長期 メンテナンス契約(LTSA)も締結しました。運転開始は2系列とも2016年6月の予定です。
カノムGTCC発電所は、KEGCOが タイの電源開発計画に基づき、首都バンコクから南へ約700km、同国南部のナコーンシータマラート(Nakorn Si Thammarat)県カノム (Khanom)郡に建設するものです。運転開始後は、長期売電契約に基づきタイ国営電力会社(Electricity Generating Authority of Thailand:EGAT)に電力を供給して、同国の旺盛な電力需要を支えることとなります。
今回の GTCC発電設備はガス焚きおよび軽油焚きに対応するデュアル燃料仕様で、M701F5形ガスタービン2基、蒸気タービン2基、発電機2基などで構成しま す。このうち、当社はガスタービン、蒸気タービンなどを製作・供給し、発電機は三菱電機が手掛けます。また、土建・据付工事は現地の建設会社であるシノタ イ・エンジニアリング・アンド・コンストラクション社(Sino-Thai Engineering and Construction Public Company Limited:Sino-Thai)が担当します。取扱商社は三菱商事です。
また、当社は運転開始後、長期メンテナンス契約に基づいてGTCC発電設備の保守・管理を支援します。
KEGCOは、1992年にEGATの一部が民営化されて発足した大手IPPであるEGCO(Electricity Generating Public Company Limited)の全額出資子会社です。EGCOはタイ証券取引所の上場企業であり、主要な株主としてEGATならびに、 東京電力と三菱商事の折半出資会社、テプディア・ジェネレーティング社(TEPDIA Generating B.V.)が出資しています