2013/08/27 Category : 未選択 JSTなど、有機物に電圧を加えることで動作する超伝導スイッチを開発 世界で初めて、有機物に電圧を加えて超伝導を実現 自然科学研究機構分子科学研究所(協奏分子システム研究センター)の山本浩史教授、須田理行助教、独立行政法人理化学研究所の加藤礼三主任研究員、および同研究所創発物性科学研究センターの岩佐義宏チームリーダー、中野匡規客員研究員(現所属・東北大学)らの研究グループは、最先端のシリコンテクノロジーに用いられている「歪み制御」技術(*1)を用いて、有機物に電圧を加えることで動作する超伝導スイッチを世界で初めて開発しました。この技術は将来、低コスト・省エネルギーで製造可能なフレキシブルデバイスの開発につながる可能性があります。 本成果は、JSTの戦略的創造研究推進事業個人型研究(さきがけ)の「革新的次世代デバイスを目指す材料とプロセス」研究領域における課題の一環として行われ、英国Natureグループが発行するオンライン限定の学際的Nature姉妹誌『Nature Communications』に8月23日(英国時間10時)に掲載されます。 1. 研究の背景 超伝導は伝導体の電気抵抗がゼロになる現象で、その発見以来さまざまな研究が行われてきました。現在では医療用MRIや化合物同定に使うNMR、生体磁気センサー、電圧標準などに用いられているほか、電車用の送電線やリニアモーターカー・船舶用モーターなどにおける省エネ技術にも利用されようとしています。また最近の研究では、超高速・省電力コンピューターや、高速暗号解読に有利と言われている量子コンピューターなどへの応用についても注目を集めています。有機物も温度を下げると超伝導状態へと変化することは以前から知られていましたが、超伝導をより高度に利用するためには、電圧でのスイッチ(トランジスタ動作)が重要です。しかしながら有機物を使って超伝導体と常伝導体の間を電圧でスイッチする方法は知られていませんでした。 PR Comment0 Comment Comment Form お名前name タイトルtitle メールアドレスmail address URLurl コメントcomment パスワードpassword