リニアテクノロジー株式会社は、5VのUSBアプリケーションに電力を供給する目的で設計された2.5A出力、42V入力が可能な同期整流式降圧スイッチング・レギュレータ「LT8697」を販売開始しました。LT8697EUDDは熱特性が改善された3mm x 5mm QFNパッケージで供給されます。1,000個時の参考単価は3.55ドルから、-40℃~+125℃の動作温度範囲で仕様が規定されたインダストリアル(I)温度バージョンのLT8697IUDDの1,000個時の参考単価は3.91ドルからで、リニアテクノロジー国内販売代理店各社経由で販売されます。製品の詳細情報は、リニアテクノロジーのWebサイトをご参照ください(http://www.linear-tech.co.jp/product/LT8697)。
LT8697は、プログラム可能なケーブル電圧降下補償機能を使って負荷電流の変動に関係なく、長い接続ケーブルによる電圧降下を正確に補正することにより、離れた位置にあるUSBポートで高精度の5Vレギュレーションを行います。LT8697の強制連続動作は、無負荷でフル周波数動作を維持しつつ電流をシンクできるので、負荷トランジェント時の5Vレギュレーション精度をさらに高めます。5V出力の初期精度は-40℃~+125℃の温度範囲で±1.3%です。高精度でプログラム可能な出力電流制限、パワーグッド・インジケータならびに出力電流モニタ・ピンによってシステムの信頼性と安全性を高めます。このため、ユーザがラッチオフ機能や自動再試行機能を実装して、USBスイッチICを不要にすることができます。内蔵の同期整流アーキテクチャにより、2MHzのスイッチング周波数で動作しながら95%の効率を達成しAMラジオ帯域などのクリティカルな周波数帯域からスイッチング・ノイズを排除します。24ピン3mm x 5mm QFN パッケージを採用し、高いスイッチング周波数により小型の外付けインダクタやコンデンサを使用可能なので、実装面積が小さく放熱効果が高いソリューションを実現します。