(1)高い演算性能を実現
新CPUコアを含め、RXファミリのCPUに共通する特長のひとつに、リアルタイムな数値解析を要するマルチメディア処理やモータ制御等では必須となっているFPU(Floating Point Unit:浮動小数点演算装置)の搭載がある。一般のCPUはコプロセッサタイプのFPUを搭載するが、RXファミリのCPUではFPU演算時に汎用レジスタを使用する命令セットを採用しており、新CPUコアでは更に処理サイクルを短縮させているため、高い演算性能を実現する。またDSP機能を強化するために専用アキュムレータを72ビット2本(RXv1コアでは64ビット1本)に増強したことにより、DSPによる32ビット固定小数点の積和演算にも柔軟に対応できる。加えて新CPUコアはこれらDSP/FPU演算とメモリアクセスの同時実行を可能とすることで、信号処理能力の大幅な向上を実現している。
新CPUコアは、IARシステムズ社製Cコンパイラとの組み合わせでは4.0CoreMark/MHzを超える性能を実現しており、既存のRXv1コアに対し同一周波数比で25%(目標値)の性能向上を達成する。