昨今、企業ITにおいては、仮想化テクノロジーを活用したプライベートクラウドが広く普及・利用されています。その様な中、さらなるコスト効率とパフォーマンスの最適化、柔軟性の向上を目指し、SAN環境においてこれまで広く普及してきたFC接続、iSCSI接続に加えて、FCoE接続の採用や、段階的なSoftware Defined Networking(SDN)の導入など、LAN/SANのネットワーク環境の刷新を進める企業が増加しています。さらに、システム統合のさらなる推進、BYOD潮流による利用デバイスの拡大、社外クラウド環境を活用したハイブリッドクラウド化の推進などにより、データ流量が増大する傾向にあります。
HP BladeSystemは、HPが掲げる次世代ITインフラ実現に向けた戦略「HP Converged Infrastructure」の中核製品として位置づけられ、2006年の発表以降、一貫したアーキテクチャーのもとで最新テクノロジーを実装したサーバー・ストレージ・ネットワーク統合システムを提供してきました。本日、今後のさらなるデータ流量の増大やOpenFlow、FCoEなどの新テクノロジーの採用・浸透に対応するため、2つのネットワークモジュールを新たに発表し、製品ラインアップを強化します。
まず、本日発表する「HP 6125XLG」は、HPネットワーク製品と共通したComwarev7 OSを採用したHP BladeSystem専用イーサネットL3スイッチモジュールです。最大40Gbのアップリンクポートを4つ、さらにサーバー側ダウンリンクは最大20Gbに対応(*1)することで、将来にわたるサーバーの性能向上に向けて充分な通信帯域を提供可能です。また、FCoE(Fibre Channel over Ethernet)、VEPA(Virtual Ethernet Port Aggregator)、TRILL(Transparent Interconnection of Lots of Links)など最新のネットワーク技術に対応するとともに、OpenFlow1.3(*2)への対応を進めることで、SDN導入時にもシャーシ型/ラックマウント型スイッチと同じようにSDNコントローラーから管理可能な製品としてご利用いただくことが可能です。さらに、HP独自の高信頼・冗長化テクノロジー「HP IRF2」に対応し、将来的にはHP Virtual Connectで好評のポート分割機能「Flex-10」にも対応を予定(*2)するなど、HPネットワーク製品の技術の粋を集めたブレードネットワークスイッチの最上位モデルです。
同時に発表する「16Gb SANスイッチ」は、最新の16Gbファイバーチャネル接続に対応したスイッチモジュールです。サーバー側ダウンリンク16ポートに加えて、アップリンクを12ポート備え、ラックマウント型のBrocade SANスイッチと同様の管理手法で利用可能なラインアップです。