- 2025/04/21
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プレスリリース、開示情報のアーカイブ
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超早期診断及び個別化医療を実現する、試薬およびPOCT機器の開発に有用な
高感度を実現し、微量な検体を定量測定する
蛍光イムノアッセイリーダを新開発
当社は、臨床検査の超早期診断や多くの医療資源の中から個々人に対応した治療法を提供する個別化医療の実現に向け、試薬およびPOCT機器の開発に有用な、高感度な蛍光イムノアッセイリーダを新たに開発しました。国内の試薬や医療機器メーカーの研究開発機関などに来年春から納入を開始いたします。
なお、本開発品は、11月7日(木)から3日間、アクトシティ浜松(浜松市中区)で5年ぶりに開催される、浜松ホトニクス総合展示会「フォトンフェア2013」に出展します。
<開発品の概要>
本開発品は、蛍光法と独自の光検出技術を融合させて、蛍光強度の計測感度を当社製イムノクロマトリーダの約1,000倍を実現しました。わずか、1.5μl(マイクロリットル、μは100万分の1)の検体中の被検物質であるC反応性蛋白(CRP)を0.2μg/dl(マイクログラムパーデシリットル)の微量濃度の計測に成功しました。
本開発品の高感度化には、これまでイムノクロマト試薬企業向けイムノクロマトリーダ開発で培った解析技術と、自社が持つ豊富な検出器や光学系の最適化により実現いたしました。本開発品は、一般的なメンブレン(膜)キットやマイクロチップなどの測定に対応しており、今後期待される高機能デバイスと組み合わせることも可能です。また、本開発品をもとにした納入先専用の機器・ユニットのOEM供給にも対応してまいります。
本開発品を用いることにより、研究者自身がデータ解析することが可能なため、イムノアッセイ研究分野で新しい試薬開発が期待されるほか、患者の近くで行うPOCT用の診断装置の開発に応用することで、心疾患や感染症、血栓症などの迅速性、緊急性を要求される医療現場での定量診断に有用となります。
近い将来、高齢化に伴い増加が予測されるアルツハイマーなどの脳疾患、循環器系疾患、がん、アレルギーなど、さまざまな疾病に対応した超早期診断および個別化医療の実現が期待されます。
本開発品は、公益財団法人科学技術交流財団「知の拠点あいち」重点研究プロジェクト・超早期診断技術開発プロジェクト「初期がん等の微小な病変を高度に検出するベッドサイド型デバイスの開発」(グループリーダー:名古屋大学大学院 工学研究科 馬場嘉信教授)の成果です。
<開発の背景>
■豊富な納入実績をもつイムノクロマトリーダの光検出技術を応用
イムノクロマト法は、血液検査などの検体検査に用いる、免疫反応を利用した検体中の微量な被検物質の検出・定量を行う生化学的手法の一つです。抗原は免疫反応を起こす物質で、抗体は抗原を認識して結合する働きを持ちます。
イムノクロマト法における一般的な定性検査方法は、標識抗体を置いたメンブレン(膜)キット上に検体を滴下し、被検体が毛細管現象によって泳動する性質を利用し、途中に捕捉抗体を置き抗原抗体反応によって結合した被検物質を検出します。インフルエンザや妊娠診断では、抗原抗体反応による発色を目視で判定する簡易迅速な確定(定性)診断として用いられています。
更に、目視判定が困難な低発色領域を含む定量診断に、吸光や蛍光を用いて被検物質を正確で迅速に定量化する、より高感度なイムノクロマト法が用いられています。特に蛍光法は、吸光法よりもダイナミックレンジ(信号の最大値と最小値の比)が得られやすく、微量で濃度の薄い被検物質の定量化が可能です。
当社は、イムノクロマト試薬の研究開発、品質管理用にイムノクロマトリーダを2003年から発売してきました。これまで多くのイムノクロマト試薬企業に納入した実績により、バックグランドノイズを低減するアルゴリズムパラメータの解析技術があります。POCTなどで、より多くの診断項目に正確で迅速な診断を実現するため、蛍光法と独自の光検出技術を融合させたイムノアッセイリーダの開発に取り組みました。
■患者の近くで行うPOCT用検査機器の高精度化
小型分析機器や迅速診断キットを用いて患者の近くで診療中に簡単に測定でき、病院内の検査室で行う検査と同じ結果を得られるPOCTが注目されています。たとえば、開業医の診察室や病棟の入院患者のベッドサイドで患者の目の前で行う検査、病院の救急救命センターや手術室での患者モニターなどがあります。
POCTは、迅速検査だけでなく、治療の過程や予後のモニタリング、携帯機器が開発されれば、健康維持のための予防に役立ち医療費の削減につながります。また、蚊に吸われた程度の量で血液検査ができるようになることで、患者負担が軽減されるとともに、検査時間も大幅に短縮されます。このように、POCTは、医療費削減や医療の質の向上が期待されています。
*イムノアッセイ:免疫反応を利用して検体中の微量な被検物質の検出・定量を行う生化学的手法。イムノアッセイのうち、抗原と抗体が結合した抗原抗体複合体が試験紙上を移動する途上に、あらかじめ抗原と結びつく抗体を線状に塗布させた部分を用意し、抗体に補足させることで現れる色付きのラインを検出する方法をイムノクロマト法という。
*POCT:ポイントオブケアテスティング、臨床現場即時検査
*C反応性蛋白:(C-reactive protein:CRP)血清中のC反応性蛋白の産生量は、炎症反応の指標とされ、通常、健常者のCRP量は300μg/dl以下です。
※製品画像は、添付の関連資料を参照
「この件に関するお問い合わせ先」
■一般の方 浜松ホトニクス株式会社 電子管営業推進部 第1グループ
〒438-0193 静岡県磐田市下神増314-5
TEL0539-62-5245 FAX0539-62-2205 E-mail:m-goto@etd.hpk.co.jp