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浜松ホトニクスなど、アルツハイマー病などの脳の病態を解明

アルツハイマー病などの脳の病態を解明
「次世代PET診断システム」を確立


 NEDOの「基礎研究から臨床研究への橋渡し促進技術開発」で、浜松ホトニクス株式会社及び浜松医科大学の研究開発チームは、アルツハイマー病(※1)等の患者の脳の病態を解明し、的確な治療に繋げる、次世代PET(※2)診断システムの確立に成功しました。
 高齢化社会の到来に伴い、認知症、アルツハイマー病、躁うつ病等の精神性疾患の増加は大きな問題となっており、その病態の解明は急務となっています。しかし現状の診断システムでは、患者が長時間静止している必要がある等、重度患者ほど正しい測定が困難であり、病態の進行が重度の脳の変化は未知の領域でした。
 そこで、脳内の認知機能等の変化を反映するイメージング薬剤と、患者の頭部の動きを補正することで高精度計測を可能とする頭部用診断装置を世界で初めて開発。これらを組み合わせることにより、脳の状態を詳細に把握するだけでなく、適切な治療薬の選択が可能となり、今後の治療や薬剤開発に貢献することが期待されます。


※図1~3は、添付の関連資料を参照


1.背景

 近年、少子高齢化が進む中、認知症、アルツハイマー症候群、躁うつ病(小児における多動性障害)等の精神性疾患の増加が社会的に大きな問題となっており、病態の理解や早期診断が急務となっています。これら精神性疾患の診断法は問診が主流で、研究レベルでは、MRIやPETを用いた診断法の開発が進められています。
 認知症のPET研究では、アミロイド(※4)β蛋白の蓄積を画像化するアミロイドイメージングが主流ですが、認知機能の変化をより反映するイメージング薬剤が望まれていました。中でも、ニコチン受容体(※5)が新しい診断や治療のための効果指標として期待されています。
 脳内に存在し認知症に関わるニコチン受容体には、主にα7とα4β2という2つのサブタイプがあり、記憶や認知機能に関連するといわれています。α7サブタイプは記憶や学習に関与しているとされ、臨床利用が可能な受容体結合性の高いイメージング薬剤は未だ開発されていません。注意や感情に関与しているとされるα4β2サブタイプについては、種々の化合物を用いる検討が始まっていますが、まだ端緒についたばかりで、本邦での臨床利用報告はありません。
 また、現状のPET計測では、比較的長時間にわたって被験者を固定する必要があるため、患者の苦痛が大きく、長時間測定が困難といった問題点がありました。特に、中等症以上に病態が進んだ認知症患者は、静止状態を保つことが困難で、アルツハイマー型認知症の確定診断は、死後の剖検脳でアミロイドβ蛋白の沈着を病理学的に証明しているのが現状です。
 J-ADNI(※6)(※7)では、アルツハイマー病をごく初期段階で描出できる画像マーカーの研究が全国規模で実施されています。特に、近い将来における有効な認知症の根本治療薬の出現への期待が膨らんでいます。これらの問題に合理的に対処するために、新規ニコチン受容体イメージング薬剤を用いて、被験者の負担を軽減し比較的自由に動いても検査可能で、かつ高精度に計測できるPET装置の開発が望まれていました。
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