2013/09/24 Category : 未選択 鹿島、富岡町本格除染に向け除染工事の合理化技術を開発 富岡町本格除染に向けて 除染工事の合理化技術を開発 線量モニタリング、出来高管理並びに数千人規模の作業員の労務・線量管理をITで合理化 鹿島(社長:中村満義)は、福島第一原子力発電所事故に伴う除染工事に適用すべく、線量モニタリング並びに除染の出来高管理、さらに、数千人に及ぶ除染作業員の労務・線量管理を合理化する新技術を開発しました。今後、本格除染工事が始まる富岡町において導入することにしています。 なお、本技術は、9月25日(水)~27日(金)に科学技術館(東京都千代田区)において開催される「環境放射能除染・廃棄物処理国際展 RADIEX2013」にて紹介されます。 <開発の背景> 鹿島は、福島第一原発事故に伴う除染モデル実証事業、田村市における除染工事などの事業に参画し、確実かつスピーディーな除染を行うための様々な技術開発を行っています。 今月からは富岡町の除染工事に着手しますが、建物等約4500棟、道路76ha、農地310ha、森林515haなど、これまでにない規模の除染を短期間に行う予定となっており、作業員はピーク時で約3500人にも上ることが予想され、これまで主に紙で行っていた線量管理や出来高管理、また、作業員の労務管理をITにより合理化することが求められていました。 1.装着式の放射線モニタリングシステムの開発 除染工事においては、除染効果を測定するための放射線モニタリング調査が重要であり、素早く正確に測定地点に導く測量が要求されます。従来の測量用GNSS(*)は、精度はよいものの機材が大きくて重く(約15kg)、現地で測量作業を行うには最低2名の作業員が必要でした。一方、タブレット内臓のGNSSは小型で軽量ですが、地点への誘導に時間がかかり、また、位置情報も数メートル単位の誤差が出るなど正確性にやや問題がありました。また、実際の線量の測定においては、計測員が計測値を口頭で読み上げ、記録員が紙やタブレットに記録するため、計測員によるバラつきや読み取り誤差、記録員の転記ミス、入力ミスなどの恐れがありました。 そこで、鹿島では、重量を従来の5分の1にまで軽量化し1人で測量が行える装着式の高精度なGNSS装置と、計測器をオンライン化しデータを伝送する新しい放射線モニタリングシステムを開発しました。放射線計測機から記録用タブレットに無線によりデータ伝送することにより、計測員によるバラつきや転記ミスの恐れがなくなります。また、本システムにより、これまで4名で行っていた測量・線量モニタリング作業を2名で行うことができます。 (*)GNSS(全地球測位システム)・・・人工衛星を使用して地上の現在位置を計測するシステム。 代表的なシステムとして米国が運用しているGPSがある。 PR Comment0 Comment Comment Form お名前name タイトルtitle メールアドレスmail address URLurl コメントcomment パスワードpassword