2013/10/31 Category : 未選択 ウェザーニューズ、2014年の花粉飛散傾向を発表 ウェザーニューズ、2014年の花粉飛散傾向発表来春の花粉は全国で平年の1割増、東海から九州では2割増の見込み最も多い飛散が見込まれる県は佐賀県と兵庫県、最も少ないのは東京都と神奈川県で2割減 株式会社ウェザーニューズ(本社:千葉市美浜区、代表取締役社長:草開千仁)は、10月30日(水)、2014年の花粉シーズンにおける全国および、各12エリアの“スギ・ヒノキ花粉”傾向を発表しました。本発表は、花粉症に悩む方にシーズンの花粉傾向を知ってもらい、早めの対策を取ってもらうことを目的としています。2014年の花粉飛散量は、平年(2008年~2013年の平均飛散量)と比べて、全国平均で1割程度増加する予想です。エリア別では、北海道~関東、甲信、北陸で平年並みとなる予想ですが、東海から九州の飛散量は2割増加する見込みです。統計的に花粉が飛びにくい年になる地域が多いですが油断はできない年になります。都道府県別に分析した結果、平年に比べて最も多い飛散が見込まれる県は佐賀県と兵庫県で1.5割増となり、最も少ないのは東京都と神奈川県で2割減となる見込みです。また、2013年と比較すると、2014年の花粉飛散量は全国平均で2割程度少なくなる見通しです。2月以降は徐々に花粉飛散量が増えていくので、早めに事前対策をとることをおすすめします。◆来春の花粉飛散量の傾向 一般的に、よく晴れて暑い夏ほど植物の光合成が盛んになり、雄花の生産量が多くなるという理由から、スギ花粉の元となる雄花生産量は前年の夏の天候との相関が高くなっています。2013年の夏の天候は、全国的に晴れて暑い日が多く、雄花の生育に適した条件であったと考えられます。夏は太平洋高気圧の張り出しが西日本を中心に強くなったことで、高知県で日本国内における高温記録を更新するなど、東海以西を中心によく晴れて厳しい暑さとなりました。東北や近畿北部、山口県北部・山陰などでは、記録的な豪雨で降水量が多くなりましたが、短期間に強い雨が降った時期以外は、晴れて暑い日が多い傾向となりました。 また、花粉が多く飛散した翌年は飛散量が少なくなったり(裏年)、少ない年の翌年は多くなったり(表年)と、花粉の飛散量は交互に増減する傾向があります。2013年の花粉シーズンは全国的に花粉飛散量の多い表年となったため、2014年の花粉シーズンは裏年となる見通しです。ただし、九州では近年は年ごとの飛散量の差が明瞭ではなく、はっきりと表年・裏年の傾向が現れていない県もあります。 さらに、スギ・ヒノキ林の現在までの状況についても調査をしました。2012年から取り入れた「スギ・ヒノキ林の活性状況」(光合成有効放射吸収率のデータを解析、詳細は下記参照)を解析した結果、2013年は2012年と比べて東北・関東・甲信地方でやや低くなりました。一方で、東海地方や西日本では2012年よりやや高くなりました。 そのほか、9月末~10月中旬の期間に全国のウェザーリポーターと花粉の発生源となるスギ雄花を調査した「雄花リポート」(詳細は下記参照)も活用しました。「雄花リポート」によると、東北や関東、甲信地方からは「昨年より雄花の数が少ない」という報告が多くなりました。一方で、東海地方より西からは「昨年と同じくらい・昨年よりやや多い」という報告が寄せられました。 これらを総合的に考慮すると、2014年の花粉飛散量は、平年(2008年~2013年の平均飛散量)と比べて、全国平均で1割程度増加する予想です。エリア別では、北海道~関東、甲信、北陸で平年並みとなる予想ですが、東海から九州の飛散量は2割増加する見込みで、統計的に花粉が飛びにくい年になる地域が多いですが油断はできない年になります。都道府県別に分析した結果、平年に比べて最も多い飛散が見込まれる県は上から順に佐賀県、兵庫県、徳島県、鳥取県で1.5割増となり、最も少ないのは東京都と神奈川県で2割減となる見込みです。また、2013年と比較すると、2014年の花粉飛散量は全国平均で2割程度少なくなる見通しです。なお、これまでに報告された症状や対策の報告を見ると、症状を和らげるには花粉を体内に取り込まないような対策が有効になりそうです。2月以降は徐々に花粉飛散量が増えていくので、早めに事前の対策をとることをおすすめします。 ※参考資料は、添付の関連資料「参考資料1」を参照◆今夏のスギ・ヒノキ林の活性状況 これまでスギ・ヒノキ花粉飛散量の予測は、前年の夏の日照時間や気温データ、花粉飛散量の元となる雄花の生育状況などを調査して行ってきました。2012年の花粉シーズンの予想から、これらのデータに加え、実際にスギ・ヒノキ林にどれだけ多くの雄花が成長しているのか、全国の林の状況を、衛星データを利用して把握し、花粉飛散予測に反映する取り組みを実施しています。今回用いたのは、千葉大学環境リモートセンシング研究センターと共同研究してきた「光合成有効放射吸収率(植物が光合成に有効な波長の光を吸収する割合:FPAR)」から解析した、森林の活性度を示す指標です。この値が高いほど、植物は光合成を活発に行い、スギの雄花の量が多くなるとみられます。森林の活性度を解析した結果、東北・関東・甲信地方では、2013年は2012年よりもスギ・ヒノキ林の活性度がやや低くなりました。一方で、東海地方や西日本では、2012年よりもスギ・ヒノキ林の活性度がやや高くなり、この結果も2014年の飛散量の推定に取り入れています。ウェザーニューズでは、衛星を用いた予測方法を継続的に取り入れ、これまで以上に精度の高い花粉飛散予測を引き続き目指します。 PR Comment0 Comment Comment Form お名前name タイトルtitle メールアドレスmail address URLurl コメントcomment パスワードpassword