以上の方針に基づき、ルネサスはこのたび、最新の動画像符号化方式HEVC/H.265(注2)に対応したビデオコーデック IPを開発いたしました。HEVC/H.265方式は、モバイル機器、民生機器、車載情報機器、産業機器など幅広い市場への応用が期待されております。ルネサスはライセンスビジネスの第2弾として、新IPの発売を本年11月から開始するとともに、車載情報機器向けSoC(System on a Chip)「R-Carシリーズ」の第3世代品(開発中)への搭載を計画しております。
近年、デジタル映像機器の高性能化・インターネット接続の普及により、ブロードバンド上での動画像伝送が爆発的に増加しています。また、各機器間での画像転送や表示画面共有のために、映像の圧縮・伸長を伴うピアツーピア(注4)の動画像伝送の要求が高まっています。加えて、4K2KなどのUHDTV(Ultra High Definition Television:超高精細テレビ)向け高解像度の映像コンテンツの普及に伴い、ブロードバンドやホーム・車内ネットワークの帯域負荷がますます圧迫されていくため、従来技術を凌駕する高圧縮符号化による動画像伝送の実現が必要とされています。
こうしたニーズに対応するため、ルネサスでは、2013年4月にITU-Tにより勧告された最新の高効率符号化方式HEVC/H.265に対応した4K2K動画像処理を実現するハードウェアIPを開発・製品化しました。