三菱重工業がインドに供給した新興国向けノンストップ自動料金収受システム(ETC)が、グジャラート(Gujarat)州の高速道路で本格的な稼働を開始しました。車両のフロントガラスに貼付したステッカータイプのRFID(電波個体識別、Radio Frequency Identification)タグを、料金所に設置したRFIDリーダーが検知して課金するシンプルなシステムで、同国の渋滞解消と環境保全に貢献します。日本からのRFID方式ETCの供給は今回が初めてです。
今回当社が供給したのは、RFID方式ETCを構成する主要機器であるリーダー30式などで、現地の料金収受システムインテグレーターであるKENT社(KENT Intelligent Transport Systems(India)Private Limited)から受注したものです。インド全国統一の規格に準拠しており、販売されるRFIDタグと通信することでETCとして機能します。当社は今回、新興国向けETCとして新たに機器を設計しました。
RFID方式ETCが本格稼働したのは、グジャラート州最大の都市アーメダバード(Ahmedabad)と州3番目の都市ヴァドーダラー(Vadodara)を結ぶ95kmの区間です。インド国道庁(National Highway Authority of India:NHAI)が建設した同国初の高速道路で、6料金所、計59車線が設置されており、このうち、ETCレーンとなる28車線に対応しています。