今回発表した「IBM SmarterCloud Orchestrator V2.3」は、クラウド環境の構築や管理を自動化するオーケストレーション機能を実装し、再利用可能なパターンを活用して迅速なクラウド・サービスの開発を支援します。さまざまなハードウェア環境や仮想化環境の混成をサポートでき、これまでのKVM、VMware、Amazon EC2に加え、今回新たにIBM Power Systems 仮想化インフラストラクチャーをサポートします。また、マルチテナント環境でクラウド・サービスを提供できるようになります。その他、VMware HAのサポートによる障害発生時に別ホストで自動的に再起動する機能の提供、異機種混合環境での制御や管理の強化による可用性の向上、LDAPやActive Directoryの対応による既存システムのユーザー認証の仕組みを活用した容易なユーザー管理システムの構築などを可能とします。さらに、ポータル画面からパターン化したサービス・メニューを選択するだけでクラウド・サービスを開始できるようになり、開発が迅速かつ容易になり、開発生産性向上を支援します。
「IBM SmarterCloud Orchestrator V2.3」の仕様や規格には、IBMが推進するオープン・クラウド・スタンダードを採用しています。仮想マシンやネットワーク構成などからなるクラウド基盤(IaaS:Infrastructure as a Service)の管理にはOpenStack(*1)のテクノロジーを採用し、また、その上位層であるアプリケーション基盤(PaaS:Platform as a Service)は標準規格の一つであるOASIS TOSCA(*2)に準拠しています。OASIS TOSCAに対応したPaaSがIaaSのインターフェースを呼び出し、クラウド・アプリケーションの管理を行うことにより、クラウド上で稼働するアプリケーションの可搬性を確保し、さまざまなクラウド間の連携や移行を容易にします。 「IBM SmarterCloud Orchestrator」の詳細は以下をご覧ください。http://www.ibm.com/software/products/ja/smartcloud-orchestrator/
*2:OASIS TOSCA(オアシス・トスカ)とは、XML関連の標準化団体であるOASIS(Organization for the Advancement of Structured Information Standards)が推進する、複数のベンダーによるクラウド・アプリケーションおよびサービスの容易な導入を実現するための標準(Topology and Orchestration Specification for Cloud Applications:TOSCA)の総称。2012年1月に技術委員会(Technical Committee:TC)が発足し、2013年3月にTOSCAのバージョン1を発表。 https://www.oasis-open.org/committees/tosca/(US)
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