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東京医科歯科大など、脊髄小脳失調症の病態を制御する遺伝子を発見

脊髄小脳失調症の病態を制御する遺伝子を発見


〔ポイント〕
 >神経変性疾患の病態に関わっているDNA損傷修復の仕組みを明らかにした。
 >ショウジョウバエモデルを利用し、脊髄小脳失調症1型(SCA1)の病態に主要な役割を果たす遺伝子を特定した。
 >今回発見した遺伝子を標的とした治療が期待される。


 JST課題達成型基礎研究の一環として、東京医科歯科大学の岡澤均教授らは、神経変性疾患の脊髄小脳失調症(注1)1型(SCA1(注2))の病態に重要な役割を果たす遺伝子を特定しました。
 近年、神経変性疾患に共通の病態として、DNA損傷(注3)およびその修復のメカニズムに注目が集まっています。しかし、疾患ごとにたくさんあるDNA損傷修復の機能のうち、どれが重要で、また病態への影響の大きい遺伝子が何であるかについては分かっていませんでした。そこで、より詳細な分子メカニズムの解明とこれを応用した分子標的治療法の開発が望まれていました。
 本研究グループは、遺伝学的解析に優れたショウジョウバエを変性疾患モデル動物として用い、病態に関与するDNA修復関連遺伝子を探しました。さらに、膨大な遺伝子データの中から相互に重要な関連性を拾い出すバイオインフォマティクス(注4)の解析を加えることで、「RpA1(注5)」、「Chk1(注6)」という主要な病態制御遺伝子を発見しました。また、これらの発現を調節することによって、ショウジョウバエモデルの寿命を顕著に延長させることにも成功しました。
 今後は、これらの遺伝子を標的とする患者への遺伝子治療・薬物療法の開発が期待されます。
 本研究は、東京医科歯科大学田村拓也助教および英国インペリアルカレッジサム・バークレー医師などとの共同で行ったものです。
 本研究成果は、2013年10月31日(英国時間)に英国科学誌「Human Molecular Genetics」のオンライン速報版で公開されます。


 本成果は、以下の事業・研究領域・研究課題によって得られました。
  戦略的創造研究推進事業チーム型研究(CREST)
  研究領域:「精神・神経疾患の分子病態理解に基づく診断・治療へ向けた新技術の創出」
        (研究総括:樋口輝彦国立精神・神経医療研究センター理事長)
  研究課題名:「ポリグルタミン病の包括的治療法の開発」
  研究代表者:貫名信行(理化学研究所視床発生研究チーム客員主管研究員/順天堂大学大学院医学研究科教授)
  研究期間:平成21年10月~平成27年3月
 JSTはこの領域で、少子化・高齢化・ストレス社会を迎えた日本において社会的要請の強い認知・情動などをはじめとする高次脳機能の障害による精神・神経疾患に対して、脳科学の基礎的な知見を活用し、予防・診断・治療法などで新技術の創出を目標にしています。上記研究課題では、本質的な治療法のない遺伝性神経変性疾患のポリグルタミン病について、異常たんぱく質凝集の抑制・分解過程の制御、転写異常などの病態過程の制御の観点からの治療法の開発を目指します。


<研究の背景と経緯>
 脊髄小脳失調症1型(SCA1)は優性遺伝性形式を取る遺伝病で、欧米では10万人あたり2人の確率で起こる代表的な神経変性疾患です。運動失調や記憶・認知障害を伴い、発症から10~20年で死亡します。しかし、原因たんぱく質である変異型Ataxin1が、どのような分子メカニズムで病態を引き起こすのかについて、未解明な部分が多く残っています。そのため、患者の症状改善や寿命延長のできるような有効な治療法は未だ確立されていません。
 そこで、岡澤教授らのグループは神経変性疾患におけるDNA損傷修復機構に注目しました。これまでにハンチントン病やSCA1ではDNA損傷修復機構が機能しておらず、その結果、DNA損傷が症状をひどくしていることを報告しました。さらに、近年ではアルツハイマー病においても、脳活動依存性のDNA損傷が増えることが報告されており、DNA損傷とその修復は神経変性疾患の共通病態として注目を浴びています。しかし、SCA1において数あるDNA損傷修復のメカニズムのうちのどれが重要で、またDNA修復因子の中で病態への影響の大きい遺伝子が何であるか、など詳細な分子メカニズムは解明されていませんでした。


<研究の内容>
 今回の研究では、遺伝学に優れたショウジョウバエをモデル動物とし、バイオインフォマティクスのテクニックの1つである関連性の高い遺伝子同士を拾い出すネットワーク解析を応用することで、SCA1のDNA損傷に重要な役割を果たす「RpA1」と「Chk1」の2つの遺伝子を世界で初めて発見しました。
 ショウジョウバエは体が極めて小さく寿命も哺乳類、げっ歯類に比較して短いことなどから(平均5週間程度)、多数の遺伝子の効果を一度に探索することに適しています。今回、岡澤教授らの用いたSCA1モデルショウジョウバエは、さらに寿命が短く(平均3週間)、この疾患モデルハエにDNA修復関連遺伝子を発現するショウジョウバエライブラリーを掛け合わせることで、多くのDNA修復遺伝子の病態に対する影響をスクリーニングしました。その結果、8個の遺伝子が寿命を回復することを認め(図1)、一方で、寿命をさらに短くする遺伝子も複数見つかりました(図2)。さらに、今回新たな手法として、たんぱく質間相互作用データベース(注7)やシステムズバイオロジーを利用して、寿命を延長する遺伝子や短縮する遺伝子がそれぞれどのような病態のネットワークを形成しているかを調べたところ、寿命を延長する遺伝子では複数のDNA損傷修復機構が機能しており、短縮する遺伝子ではDNA損傷シグナルを活性化していることが明らかとなりました。そして、それぞれのネットワークにおいて「RpA1(延長する遺伝子)」と「Chk1(短縮する遺伝子)」が中心的な役割を果たしていることが推定されました(図3、4)。
 さらに調べると、RpA1はDNA複製を介したDNA二重鎖切断の修復に関わることが判明しました。さらに、SCA1モデルマウスの神経細胞で、RpA1を補充することによってDNA複製によるDNA損傷修復を促進することが明らかとなりました。これらの結果から、モデルマウスにおいても、障害のある神経細胞を回復させるためには、DNA複製によるDNA損傷修復(注8)を活用することが有効であると予想されます。一方、Chk1はこれらのDNA損傷修復の不全によって引き起こされる細胞障害性シグナルを仲介していると考えられました。
 RpA1を過剰に発現させると、疾患モデルショウジョウバエの神経細胞におけるDNA損傷を抑制しており、(図5)RpA1の過剰発現あるいはChk1阻害剤はSCA1モデルショウジョウバエの寿命を顕著に延長しました(図6)。


<今後の展開>
 今回の研究では、SCA1病態におけるDNA損傷の原因としてRpA1の機能が阻害されることによることを明らかにし、また、Chk1阻害剤により治療効果があることを示しました。これらの成果は、遺伝子導入や薬剤投与によるヒト疾患患者を対象とした分子標的治療の開発につながるものと考えられます。
 また、病態遺伝子ネットワークの推定に今回用いた新手法が適していることを示せた点も今回の成果の1つと言えます。これまでに、生体内スクリーニングとバイオインフォマティクスの融合により神経変性疾患の分子メカニズムを解明した研究はなく、今後同様の手法を用いることで多くの変性疾患の病態解明を促進することも期待されます。

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