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NEDO、インドネシアでバイオエタノール製造プラントの実証運転を開始

インドネシアでバイオエタノールの製造技術を実証
―日本の発酵技術でガソリン代替燃料を生産―



 NEDOとインドネシア工業省の共同プロジェクトとして、東ジャワ州の製糖工場に設置したバイオエタノールの製造プラントが完成、実証運転を開始しました。
 このプロジェクトは、製糖工場の副産物であるモラセス(廃糖蜜)から、燃料用バイオエタノールを製造する技術の実証を行うもので、この工場や近隣の製糖工場から排出される年間約15万トンの廃糖蜜の約70%を原料に、年間3万kLの生産を計画しています。
 日本の優れた技術がインドネシアで普及し、同国の化石燃料消費量の低減と砂糖産業の安定化に貢献する事が期待されます。


[竣工したバイオエタノールプラント]

 ※添付の関連資料を参照


1.概要

  石油輸入が輸出を上回る状況が続くインドネシアでは、政府が2025年までにエネルギー消費量の5%をバイオ燃料で賄う方針を打ち出していますが、目標達 成は容易ではない状況です。また、バイオ燃料のうちガソリン代替として使われるエタノールは主にモラセス(廃糖蜜、砂糖の副産物)、砂糖、とうもろこし等 から作られますが、同国内の砂糖の需要はその40%近くを輸入で賄っていることから、政府として砂糖の増産に取り組んでいます。
 かかる状況下、 今年6月、政府補助金の削減によりガソリン価格が40%以上値上げされ、バイオエタノール導入にとって課題であった価格競争力が大きく改善しました。ま た、砂糖の増産により原料となるモラセスの産出量も増え、量・価格両面において入手しやすくなる事が期待されます。これまで普及が進んでいなかった同国に おいて、バイオエタノールを導入する機運が盛り上がっています。
 この実証事業は、日本政府とインドネシア政府の共同事業として実施するもので、 PTPN-X社(インドネシア・東ジャワ州)の製糖工場に、日本の発酵技術を応用したバイオエタノール製造プラントを設置。製糖工場の副産物であるモラセ スを原料とするバイオエタノール製造技術の実証を行います。
 運転のしやすさと効率の両立を目指し、日本で開発された凝集性酵母を用いた繰返し回分発酵法を採用。製造するバイオエタノールはガソリンと混合し自動車用燃料として利用される予定です。
 今回導入される技術の普及により、1)インドネシアの石油輸入量の低減、2)砂糖産業の経営の多角化・安定化、3)日本企業によるバイオエタノール製造設備等の輸出機会の創出、の効果が期待されます。

 ※参考画像は、添付の関連資料を参照

【事業概要】
 事業名(事業期間):「製糖工場におけるモラセスエタノール製造技術実証事業(インドネシア)」(2010年~2013年)
 総事業費:約23億円(うちNEDO負担分:約15億円)
 設備導入場所:インドネシア共和国 東ジャワ州 PTPN-X社 Gempolkerep製糖工場内
 設備容量:燃料用バイオエタノール 年産3万kL
 日本側委託先:月島機械株式会社、サッポロエンジニアリング株式会社


2.竣工式の開催

  工事の完了に伴い、8月20日(火)、現地東ジャワ州のPTPN-X社Gempolkerep製糖工場にて竣工式を開催。日本側はNEDO倉田副理事長、 在インドネシア日本国大使館牛尾公使、委託先である月島機械株式会社とサッポロエンジニアリング株式会社の役員ら、インドネシア側はダーラン国営企業大 臣、工業省パンガー総局長らが出席いたしました。


3.今後の展開

 今後、試運転と実証運転を通じて、運転データの評価、検証を行いつつ運転員の教育を実施し、運転技術の移転と定着を図ります。また、プラント公開や普及セミナーを通じてインドネシアの砂糖産業へのバイオエタノールプラントの普及を目指します。

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