- 2025/04/22
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プレスリリース、開示情報のアーカイブ
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世界初、量子コンピュータを理論的に統合評価する方法を確立
~ソフトウエア的アプローチがパフォーマンス向上の決め手!~
情報・システム研究機構 国立情報学研究所(所長 喜連川 優、以下NII)の根本香絵教授とその研究チームは、日本電信電話株式会社(代表取締役社長 鵜浦 博夫、以下NTT)物性科学基礎研究所と共同で、世界初となる量子コンピュータを理論的に統合評価する方法を開発しました。最近、量子コンピュータの基礎となる技術が、世界的に目覚ましい実験的成果を挙げています。そこでわれわれは、現時点で最も有望な大規模量子コンピュータの方法である「誤り耐性(フォールトトレラント)量子コンピュータ(※1)」について、上層のアルゴリズムから下層の素子制御までのすべての技術レイヤを漏れなく統合するという、実際の動作の流れに従って理論的にアルゴリズムを解析し、量子コンピュータの性能を評価する方法を世界で初めて確立しました。
またこの方法を用いて、実際にショアの素因数分解アルゴリズム(※2)を解析し、量子コンピュータのベンチマークの指針を示すことにより、量子コンピュータのパフォーマンスは、素子の完成度よりも、ソフトウエア的アプローチ(基本素子の配列、使い方、組み合わせ等)によって大きく変わることを明らかにしました。
本研究の詳細は、英国科学誌Nature Communications 2013年10月3日号に掲載されました。
Nature Communications:http://www.nature.com/naturecommunications
論文タイトル:Requirements for fault-tolerant factoring on an atom-optics quantum Computer
3 October(2013) DOI:10.1038/ncomms3524
<背景>
従来の技術では手に負えない問題へアプローチする量子コンピュータや、安全な通信を目指した量子暗号などの量子情報科学技術の研究が、世界中で活発化しています。中でも解くのに時間のかかる大きな問題や長距離通信のように拡張性(スケーラビリティ)が必須のシステムでは、誤りに対する耐性を持たせることで、大規模化を保証できることが理論的に知られています。
また、量子コンピュータの基本素子である量子情報素子の研究も進んでおり、近年の実験的成果では、世界的に見て10量子ビット程度まで実現されるようになってきたものの、誤り耐性を持つ量子技術は、多くの量子ビットを必要とすることがわかっています。ではこのような基本的な素子技術を結集して、大規模量子コンピュータが作られたなら、それはどのくらいの性能で、どのくらいのリソースを必要とするでしょうか?
この問いに答えるためには、まず量子コンピュータの組み立て方を明らかにする必要があります。我々はまず2009年に、量子コンピュータのアーキテクチャを示しました。また、量子コンピュータの動作を時間を追って記述し、性能を評価するためには、情報処理の一連の流れ(ソフトウエア)まで含めて考慮する必要があります。しかし従来のコンピュータとは異なり、アルゴリズムから素子までのすべての技術レイヤを統合する困難さから、これまで量子コンピュータ全体としての評価は不完全でした。
<研究成果>
今回、我々は、NIIが蓄積してきた量子コンピュータのアーキテクチャに関する知見とNTTが有する量子素子に関する知見を生かして、大規模な誤り耐性量子コンピュータにおける構成素子からアルゴリズムまでの技術レイヤを統合し、量子コンピュータの性能評価手法を世界で初めて確立しました。
性能評価の結果から、量子コンピュータの性能は、素子の完成度よりも、基本素子の配列、使い方、組み合わせといったソフトウエア的アプローチに依存することが判明しました。
本手法により、量子コンピュータの統一的な設計指針の策定が可能になり、大規模な量子コンピュータの実現に向けてとるべき指針が明らかになりました。
■各技術レイヤとその統合について(NII、NTT):
最下層の構成素子から最上層のアルゴリズムまで、新たに導入すべきレイヤをも含めて特定し、大規模な誤り耐性量子コンピュータに不可欠なすべてのステップを明らかにしました。
技術レイヤの特定と統合は、構成素子に光モジュールを採用して行いました。構成素子である「光モジュール」は、「光と量子ビット(原子や固体中の2準位系)」から成り、光と量子ビットの合成系を制御することで、エンタングルメント(量子もつれ)を生成する素子です。この素子を3次元に規則的に配置し、「光モジュールネットワーク」を構成します。この素子のネットワークに、「光モジュール上のスケジュール」で決められた通りに光子を送り込むことで、3次元の格子状にエンタングルした光子列が生成されます。この光子列は3次元トポロジカル量子計算(※3)のリソースで、一定の規則に従って光子を測定することで、「誤り訂正符号により保護された量子ビット」(ロジカル量子ビット)上で量子計算を進めることができるようになります。
「光モジュールネットワーク」上に割り当てられたロジカル量子ビットは誤り訂正が可能ですが、量子計算全体に誤り耐性を持たせるためには、誤り耐性のあるゲートの実装が必要です。誤り耐性ゲートの実行ができるよう、量子コンピュータの「リソース・アロケーション」を決めてハードウエアのリソースを配分します。誤り耐性のあるゲートの種類はごく限られているため、アルゴリズムからユニバーサル・ゲートセット(※4)への分解により得られる「量子回路」をさらに、誤り耐性のあるゲートセットへ分解して、「誤り耐性のある量子回路」を得ます。ここでさらに、ハードウエアのもつ制限を考慮してゲートの「スケジューリング」を行うことで、実行可能なゲート列が生成されます。
各技術レイヤのリストは、他のスケーラブルな量子コンピュータの実装方式へも適用でき、実行可能性のチェックリストとして機能する他、リソースやパフォーマンスのベンチマークへ用いることができます。
*図1は、添付の関連資料を参照
■リソース・パフォーマンス評価について(NII):
「研究の背景」に記したように、素子の技術や量子誤り訂正符号の理論はこれまでそれぞれ独立したテーマとして研究されてきました。このたびそれらの技術が、統合的な視点から全体を形作るための各レイヤとして特定されたことにより、実装しようとするアルゴリズムが、各素子に対してどのような振る舞いを具体的に要求しているのか書き下すことが可能となりました。これにより、量子コンピュータのリソースと性能を評価できるようになりました。
ショアの因数分解について量子コンピュータのパフォーマンスとリソースについて数値的に解析しました。図2(a)は横軸に問題の大きさ(因数分解する数の大きさ)、縦軸にモジュールの誤り率を表しており、これに計算時間を色でプロットしたものです。黒線は1年のラインを示しており、ここから計算時間はモジュールの誤り率にあまり依存しないことがわかります。一方、図2(b)は、モジュールの数を色でプロットしたもので、黒線は10億モジュールのラインを示しています。
*図2は、添付の関連資料を参照
<本研究成果の意義>
量子コンピュータのパフォーマンスは、素子の完成度の追及よりも、オペレ―ションをも含めたソフトウエアの工夫による高速化の方が有効であることが世界で初めてわかり、大規模な量子コンピュータを実現する上でのソフトウエアの重要性が示されました。これは、ソフトウエアを改善すれば、実現すべき素子の技術レベルの低減化も可能であることを示唆するものです。素子開発を行う実験チームへの新たな指針としても、大いに役立つものと言えます。
<今後の予定>
ソフトウエアを改善すれば、量子コンピュータのパフォーマンスが大きく向上する可能性があることが、明らかになりました。今後は、量子コンピュータの実現に大きく貢献できることが期待される「ソフトウエア」という切り口からも、研究を進めていく予定です。
そのため、NIIでは、先にリリースしたトポロジカル量子回路の最適化問題をゲーム化した『meQuanics』を用い、オープン・サイエンス的手法も取り入れて、研究を進めていきます。また素子開発チームと連携し、随時フィードバックを行っていく予定です。
またNTTでは、光と電子を強く相互作用させる光モジュールの実現に向けた研究にも取り組む予定です。
<用語解説>
※1:誤り耐性量子コンピュータ
素子は必ず誤りを起こすため、情報を誤り訂正符号で守ることが一般に行われる。量子情報処理の場合には、量子誤り訂正符号を用いて誤りから守られた量子ビット(ロジカル量子ビット)を用いる。ひとつの誤りが伝搬しないように工夫することで、大規模化を可能にする方法が誤り耐性である。
※2:ショアの素因数分解アルゴリズム
量子回路への分解など、もっとも詳細に研究されている量子アルゴリズム。
※3:3次元トポロジカル量子計算
量子誤り符号と量子計算が一体化された量子計算モデル。格子状のエンタングルした量子ビット上で、3次元のトポロジカル構造を操作することで、量子計算を行うことができる。
※4:ユニバーサル・ゲートセット
任意の量子情報処理を行うために必須となるゲートセット。古典コンピュータのコンプリート・ゲートセットの量子的拡張である。
<謝辞>
本研究は、FIRSTプログラム、新学術領域「量子サイバネティクス」での成果を含みます。
地上・BS・110度CSデジタル放送から、好みのチャンネルをまるごと録画できる
「タイムシフトマシン」搭載レコーダー「レグザサーバー」のラインアップ強化について
当社は、ユーザーが好みのチャンネルをまるごと録画し、さかのぼって視聴できる「タイムシフトマシン」を搭載したレコーダー「レグザサーバー」の新製品として、ハードディスクレコーダー「D-M470」とブルーレイディスクレコーダー「DBR-T460/T450」の3機種を10月30日から発売し、「タイムシフトマシン」搭載レコーダーのラインアップを強化します。
「D-M470」は地上デジタル放送の中からユーザーが好みに応じて選択した6チャンネル分の番組を最大7.5日間分録画できる(注1)ほか、通常録画用のチャンネルを「タイムシフトマシン」用に設定することで、録画チャンネルを増やすことが可能です。また、外付けハードディスクを使うことによって録画容量を増やせます。さらに、上位機種の「DBR-M490」に対して体積比約3分の1のコンパクトな筐体を実現しており、限られたスペースにも設置できます。
「DBR-T460/T450」は、地上・BS・110度CSデジタル放送3チャンネル分を同時録画できるほか、最大3チャンネル分を「タイムシフトマシン」録画用に変更するなど、ユーザーの好みに応じた設定が可能です。
近年、録画予約などの操作をせずに番組を見逃すことなく視聴したいなどのニーズが高まっており、当社は、2011年12月に「タイムシフトマシン」搭載のレコーダーを商品化し、6月にBS・CSデジタル放送の「タイムシフト」録画機能を追加した「レグザサーバー DBR-M490」を発売しました。今回、「レグザサーバー」のラインアップを強化することで、「タイムシフトマシン」の利用者拡大を図るとともに、ユーザーの多様な視聴スタイルに応えます。
注1 AVC最低画質モードでタイムシフト録画した場合。「タイムシフトマシン」を使用するには、お客様が初期設定しておく必要があります。「タイムシフトマシン」のシステムメンテナンス用に設定した時間(24時間のうち1時間)は録画が一時中断されます。「タイムシフトマシン」用ハードディスクの空き容量が少なくなると、一時保管されている古い番組から自動的に削除されます。
<新商品の概要>
※添付の関連資料を参照
<新商品の主な特長>
1.「タイムシフトマシン」
「D-M470」は、2TBのハードディスクと6個の地上デジタルチューナーを搭載し、6チャンネル分の番組を最大7.5日間分録画できます。また、通常録画用の地上・BS・110度CSデジタルチューナーをタイムシフト用に設定することで、最大7チャンネル分をまるごと録画し、さかのぼって視聴することができます。さらに、「タイムシフトマシン」用にUSBハードディスク(市販品、1TB)を増設することで、最大11日間分の録画が可能です。
「DBR-T460/T450」は、3個の地上・BS・110度CSデジタルチューナーを搭載し、設定に応じて3番組同時録画、3チャンネルタイムシフト録画、2番組同時録画と1チャンネルタイムシフト録画、1番組録画と2チャンネルタイムシフト録画の4つのスタイルで使うことができます。「DBR-T460」で3チャンネルタイムシフトを選択した場合、最大で15日間分の録画が可能です。また、USBハードディスク(市販品、1TB)を「タイムシフトマシン」用として増設することで、最大で22日間分の録画が可能です。
2.「ざんまいプレイ」
好みの番組を簡単に探せる「ざんまいプレイ」を搭載しました。「DBR-T460/T450」には、「字幕シーンジャンプ」(注2)を搭載しました。気になるシーンを見たいときなどに録画番組の字幕情報をもとに、シーンを検索することができます。
注2 ネット接続不要。該当する字幕がある場合にのみ該当するシーンの頭出しが可能です。
3.「新おまかせプレイ」
再生中に「おまかせ」ボタンを押すことでプレイリストを作成することなく本編のみを再生することができます(注3)。
注3 マジックチャプター「入」で録画(保存)した番組が対象です。
4.ディスクへの保存対応
「D-M470」はブルーレイディスクドライブを搭載しないことでコンパクトな筐体を実現しています。ディスクに番組を保存する場合は、「ネットdeダビング(TM)HD機能」を使うことで、ブルーレイディスクドライブ搭載のレグザリンクダビング対応機種やライター(注4)にダビングできます。
注4 RD-X10/BZ800/BZ700/BR600/BZ810/BZ710/BR610、DBR-Z160/Z150/Z260/Z250/T360/T350/Z320/Z310/T460/T450、D-BR1/DBP-R500
5.環境への配慮
(1)「タイムシフトマシン」の省エネモード搭載により消費電力削減
「タイムシフトマシン」未使用時の時間帯にタイムシフト用の電源を切るなど省エネに配慮した設計になっています。
(2)化学物質管理の徹底
「レグザサーバー」は「EU-RoHS指令(注5)」に適合しています。また、プリント基板実装工程での無鉛はんだの採用や梱包材料からのPVC(塩ビ)全廃を行っています。
注5 RoHS:Restriction of the use of certain Hazardous Substances
EU(欧州連合)では、コンピュータや通信機器、家電などで特定有害物質(6物質「鉛・水銀・カドミウム・六価クロム・PBB(ポリ臭化ビフェニール)・PBDE(ポリ臭化ジフェニルエーテル)」の使用規制を定めたRoHS指令が2006年7月から施行されています。
(3)「レグザサーバー」の環境自主基準について
「レグザサーバー」では、18項目の製品別環境自主基準を設定しています。
URL:http://www.toshiba.co.jp/regza/bd_dvd/cs/eco/ecp.html
新商品は、この自主基準に適合した環境調和型製品(ECP:Environmentally Conscious Products)です。
詳細は商品紹介ページ http://www.toshiba.co.jp/regza/bd_dvd/をご覧ください。
以上
※製品画像、主な仕様は添付の関連資料を参照
■新商品についてのお客様からのお問い合わせ先:
東芝DVDインフォメーションセンター
一般電話用フリーダイヤル TEL 0120-96-3755
*フリーダイヤルは携帯電話・PHSなど一部の電話ではご利用になれません。
携帯電話用ダイヤル TEL 0570-00-3755
*携帯電話用ダイヤルはPHSなどの一部の電話ではご利用になれません。
商品情報掲載ホームページ:http://www.toshiba.co.jp/regza/bd_dvd